ライトノベルで身を立てるっていろいろ難しいですね

まあ、思うんです。ライトノベルで身を立てる難しさって、最近ひしひしと感じるんです。これにはいろんな要因があるのです。一つは、自分自身の妄想力がなくなって来たこと。まあ、もうじき50ですからね。あと何年かしたら。50歳のオジンが、妄想してるってないだろう、ということも言えるかも知れませんね。

二つ目は、ライトノベルのサイトを見ていると、中にはえっちな小説で広告収入を得て、それで健全なサイト運営費を賄っているところが中にはあるということ。そして、読者に「次どうなるんだろう」という期待感を持たせるハラハラドキドキ(葛藤やどんでん返し)が、僕のラノベには少ないということが三つ目。

四つ目が、とにかく今は異世界作品ブームです。なので、僕のような現代ファンタジーを書く人間が埋没しているということ。早くこのブームが去って、次のムーブメントが来てほしいところです、個人的には。五つ目には、ビジュアル的に男子の興奮を誘う、キービジュアルを想起しやすいキャラクター設定になっていないと売れない。アニメ展開や漫画展開が出来ない。それも原因で、選に漏れる場合があります。つまり、水着に近い姉ちゃんや、裸に近い妖精さんなんかがふらふらしていないと困る、男子に売れない、ということがあるようです。冴えカノだったらフィギュアになるけれど、紅葉野日記ではフィギュアにもならない。つまり、幾ら女性の社会進出があったり、地位の向上があったとしても、基本、この国では男社会、男目線のものがもてはやされると思うのです。

このように、いろいろ残念なことがあって、いま、何を書けば「次世代のラノベ作者」になれるのか心配です。

また、ラノベもマンガもそうなんですが、1作売れたら2作目は、よほど旬の作者でないと、2作目以降は書き続けられない。市場から退場を余儀なくされます。けいおんしかり。数多ある長いタイトルのライトノベル作品が、5年続くかというと、1シリーズだけでもうポイされる。作者にとって、こんなに使い捨てられる産業はありません。

なんかね、字ばっかりで恐縮ですが、こんなことをいま考えています。思っています。

ではでは。

田所稲造 拝

田所稲造ファンタジーオンライン

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